2017年6月29日木曜日

Excel VBAでMySQLからデータを取得する

Excel VBAでMySQLからデータを取得して表示する

久しぶりにExcel VBAに触れる機会があったので、サンプルプログラムを載せます。久しぶりすぎていろいろダメなところがあるかと思いますがご愛嬌ということで^^;

環境

 本投稿のサンプルプログラムは、以下の環境で作成しております。
  • Windows10 Pro
  • Microsoft Office 2013
  • MySQL 5.7.18

事前条件

MySQLのインストールやらは今回省略しております。よろしければ、以下のブログを参考にしていただければと思います。

MySQL側に以下のテーブルを準備する

エリアマスタ(m_area)
  1. エリアID(id)
  2. エリア名(name)
都道府県マスタ(m_pref)
  1. 都道府県ID(id)
  2. エリアID(area_id) ※エリアマスタとのリレーション
  3. 都道府県名(name)

ODBCデータソースアドミニストレータのユーザDSNに登録する

以下は参考例です。環境に応じて読み替えてください。ドライバは「MySQL ODBC 5.3 ANSI Driver」です。DSNを設定する際には「Connector/ODBC」をインストールする必要があります。

  • Data Source Name = "任意の名称" ※例:MySQL Database
  • Descripiton = "未入力"
  • TCP/IP Server = "localhost"
  • Port = "3306"
  • User = "root"
  • Password = "未入力"


参照設定(Microsoft ActivX Data Objects 6.1 Library)

参照設定をする際に、2.xや6.xなどのバージョンがありますが、特に古い環境で使用する予定がなければ最新のものを参照設定してあげればよいと思います。

クラスモジュール作成

データベースからの取得結果を受け取るクラスモジュールを作成します。この辺りの実装方法は好みなので、別に無理に作らなくてもよいです。
init()はJavaで言うとコンストラクタっぽいことをやるために実装しています。VBAでもコンストラクタはあるらしいのですが、引数を設定できないようなので、以下のようにしています。
データベースから取得したレコードをこちらのオブジェクトに設定して、Collection配列に格納しています。

オブジェクト名:AreaModel

Option Explicit

Private mAreaId As Integer
Private mAreaName As String
Private mPrefId As Integer
Private mPrefName As String

Public Function init(areaId As Integer, areaName As String, prefId As Integer, prefName As String)
    mAreaId = areaId
    mAreaName = areaName
    mPrefId = prefId
    mPrefName = prefName
End Function

Public Property Get getAreaId() As Integer
    getAreaId = mAreaId
End Property

Public Property Get getAreaName() As String
    getAreaName = mAreaName
End Property

Public Property Get getPrefId() As Integer
    getPrefId = mPrefId
End Property

Public Property Get getPrefName() As String
    getPrefName = mPrefName
End Property

標準モジュール作成

MySQLへの接続、SQLの実行、セルに値を設定して表示する、といった一連の処理を作成します。connectionStringやSQL文、セルに値を設定する部分はプログラムの見た目が悪くなるので、別functionに委譲しています。

オブジェクト名:M_DB

Option Explicit

Sub selectArea()
    Dim conn As New ADODB.connection
    conn.CursorLocation = adUseClient
    conn.connectionString = createConnectionString
    conn.Open
   
    Dim rs As ADODB.recordSet
    Set rs = conn.Execute(areaSelectSql)
   
    ' DBからの取得結果を配列に格納
    Dim areaList As New Collection
    Dim area As AreaModel
    Do While rs.EOF = False
        Set area = New AreaModel
        area.init rs.Fields(0), rs.Fields(1), rs.Fields(2), rs.Fields(3)
        areaList.Add area
        rs.MoveNext
    Loop
   
    ' DBから取得したデータをセルに配置
    showCells areaList
   
    ' 後始末
    rs.Close
    Set rs = Nothing
    conn.Close
    Set conn = Nothing
End Sub

Private Function createConnectionString()
    Dim connectionString As String
    connectionString = "Driver={MySQL ODBC 5.3 ANSI Driver};" _
        & " Server=localhost;" _
        & " Database=test201706;" _
        & " Uid=root;" _
        & " Pwd=;"
    createConnectionString = connectionString
End Function

Private Function areaSelectSql() As String
    Dim sql As String
    sql = "SELECT " _
        & "a.id as area_id " _
        & ",a.name as area_name " _
        & ",p.id as pref_id " _
        & ",p.name as pref_name " _
        & "FROM " _
        & "test201706.m_area as a " _
        & "inner join test201706.m_pref as p on a.id = p.area_id"
    areaSelectSql = sql
End Function

Private Function showCells(areaList As Collection)
    ' 先頭行
    Worksheets("Sheet1").Cells(1, 1).Value = "エリアID"
    Worksheets("Sheet1").Cells(1, 2).Value = "エリア名"
    Worksheets("Sheet1").Cells(1, 3).Value = "都道府県ID"
    Worksheets("Sheet1").Cells(1, 4).Value = "都道府県名"
   
    ' データ部
    Dim rowIdx As Integer
    rowIdx = 2
    Dim area As Variant
    For Each area In areaList
        Worksheets("Sheet1").Cells(rowIdx, 1).Value = area.getAreaId
        Worksheets("Sheet1").Cells(rowIdx, 2).Value = area.getAreaName
        Worksheets("Sheet1").Cells(rowIdx, 3).Value = area.getPrefId
        Worksheets("Sheet1").Cells(rowIdx, 4).Value = area.getPrefName
        rowIdx = rowIdx + 1
    Next
End Function

2017年5月26日金曜日

Windows10 ProでHyper-Vでubuntu16.04をセットアップ

大変ご無沙汰しすぎて、久しぶりの投稿です!
最近、我が家のPC老朽化に伴い、Thinkpad T470sを購入しました。Macのようなおしゃれな感じはないですが、仕事で使う道具としてはシンプルでとても満足しております!
それはさておき、今回購入したマシンは仕事で使用するために購入したので、OSもWindows10 Proにしました。Windows10 ProにはHyper-Vという仮想マシンが標準で使えるので、さっそくubuntu16.04をインストールしてみました。

Windows10 ProのHyper-Vにubuntu16.04をセットアップする大まかな作業手順


作業の大まかな流れは以下の通りです。作業を進めていくうえで、特に難しい点はなかったですが、端末によってはHyper-Vをセットアップする際にBIOSの設定変更が必要となる場合がありそうです。私のマシンもBIOSで設定を変えました。
  1. Hyper-Vのセットアップ
  2. ubuntuのisoイメージをダウンロード
  3. 仮想スイッチの作成
  4. 仮想マシンの作成とインストール

Hyper-Vのセットアップ


標準で使用できるとはいえ、初期状態では使える状態になっていないのでセットアップを行います。
コントロールパネル→プログラム→プログラムと機能を開きます。画面左側に「Windowsの機能の有効化または無効化」があるのでクリックします。Hyper-Vを選択状態にしてOKボタンをクリックします。
もしここで、Hyper-Vプラットフォームが選択できない状態の場合は、BIOSの設定を変更する必要があります。BIOSを起動して以下の項目を変更します。
Advanced → CPU Configuration → Execute Disable Bit → [Enabled]
Advanced → CPU Configuration → Intel(R) VirtualizationTechnology → [Enabled]
BIOSの変更が終わったら設定を保存して、再び上記の作業を行います。

ubuntuのisoイメージをダウンロード


以下のサイトからダウンロードします。このファイルを後で使用するので、適当な場所に保存します。
http://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix

仮想スイッチの作成


「Hyper-V マネージャー」を起動します。画面右側の「仮想スイッチ マネージャー」をクリックします。

仮想スイッチを新規作成します。「外部」を選択して「仮想スイッチの作成」ボタンをクリックします。その後、適当な名前を付けてOKボタンをクリックします。




仮想マシンの作成とインストール


仮想マシンを新規に作成して、ubuntuをインストールしていきます。Hyper-Vマネージャーの画面右側にある「新規」「仮想マシン」をクリックします。インストールはウィザードに従って進めていきます。


とりあえず「次へ」をクリックします。


仮想マシンの名前を入力します。任意のフォルダにしたい場合はフォルダも指定します。


第1世代か第2世代かを選択します。今回は第2世代を選択します。この辺りが気になる方は以下のサイトに説明が載っています。
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn282285.aspx


メモリの割り当てサイズを決めます。私のマシンではメモリに余裕があるので2GB割り当てました。必要に応じてサイズを決めてください。


前の作業で作成した仮想スイッチを選択します。


仮想ハードディスクの設定を行います。この手順通り進めた場合、仮想ハードディスクは作成されていないと思いますので、新規作成します。割り当てサイズはデフォルト値だと大きいと思いますので変更します。ひとまず30GB割り当てます。


前の作業でダウンロードしたisoイメージファイルを指定します。


最後に内容を確認して「完了」ボタンをクリックするとセットアップが行われます。


セットアップが完了したら仮想マシンを起動します。仮想マシンを起動する前に「セキュアブートを有効にする」にチェックが入っていると起動しないため、チェックを外します。作成した仮想マシンを右クリックして「設定」をクリックします。セキュアブートを有効にするのチェックボックスを外してOKボタンをクリックします。

作成した仮想マシンをダブルクリックして仮想マシンを起動します。ツールバーに電源ボタンがあるので、クリックすると仮想マシンが起動され、ubuntuのセットアップへと進みます。


この後の作業はubuntuのインストール作業となり、Hyper-V独自の作業ではないため割愛します。ウィザードの通り進めていけばubuntuのセットアップも問題なくできると思います。


2017年1月3日火曜日

Windows10にMySQL5.7をインストール

Windows10にMySQL5.7(ZIP Archive)をインストール

手元にWindows10端末が手に入ったので、さっそくMySQLをインストールしてみました。本記事はMySQL5.7をインストールした際のメモです。インストール方法についてはZIP Archiveで行います。

(1)MySQL Community Serverをダウンロード

ダウンロードページで「Windows (x86, 64-bit), ZIP Archive」をダウンロードします。

(2)ダウンロードしたファイルを解凍して配置

ダウンロードしファイルを解凍して配置します。本記事では作成場所を「C:\server\mysql\mysql-5.7.17-winx64\」とします。

(3)データフォルダの作成

データフォルダを作成します。本記事では作成場所を「C:\server\mysql\mysql-5.7.17-winx64\data\」とします。

(4)my.iniファイルの作成

my.iniファイルを作成します。本記事では作成場所を「C:\server\mysql\mysql-5.7.17-winx64\my.ini」としました。my.iniファイルの記載内容については、以下を参考にしてください。また、パスを記載する際には¥は使えないので、スラッシュを使います。
[mysqld]セクションの中には、MySQLサーバの動作に関する記述です。
[mysql]セクションには、mysql.exe(クライアントツール)の動作に関する記述です。

[mysqld]
basedir=c:/server/mysql/mysql-5.7.17-winx64/
datadir=c:/server/mysql/mysql-5.7.17-winx64/data/
character-set-server=utf8
[mysql]
default-character-set=utf8

(5)コマンドを使って初期化

管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。本記事ではmysqldが「c:\server\mysql\mysql-5.7.17-winx64\bin」の中に入っているため、フォルダを移動します。そして、以下のコマンドを入力し、実行します。

>mysqld --initialize-insecure --console

すると、以下のようにコマンドプロンプトに表示されます。

2016-12-30T02:29:20.484733Z 0 [Warning] TIMESTAMP with implicit DEFAULT value is deprecated. Please use --explicit_defaults_for_timestamp server option (see documentation for more details).
2016-12-30T02:29:21.113727Z 0 [Warning] InnoDB: New log files created, LSN=45790
2016-12-30T02:29:21.241187Z 0 [Warning] InnoDB: Creating foreign key constraint system tables.
2016-12-30T02:29:21.339550Z 0 [Warning] No existing UUID has been found, so we assume that this is the first time that this server has been started. Generating a new UUID: c57fd5a5-ce37-11e6-beb3-f0d5bf000ae0.
2016-12-30T02:29:21.356860Z 0 [Warning] Gtid table is not ready to be used. Table 'mysql.gtid_executed' cannot be opened.
2016-12-30T02:29:21.366678Z 1 [Warning] root@localhost is created with an empty password ! Please consider switching off the --initialize-insecure option.

もし、以下のような内容がコマンドプロンプトに表示された場合、dataフォルダに何か入っている可能性があるため、dataフォルダの中身を空にします。

2016-12-30T02:28:57.458744Z 0 [Warning] TIMESTAMP with implicit DEFAULT value is deprecated. Please use --explicit_defaults_for_timestamp server option (see documentation for more details).
2016-12-30T02:28:57.460749Z 0 [ERROR] --initialize specified but the data directory has files in it. Aborting.
2016-12-30T02:28:57.461752Z 0 [ERROR] Aborting

(6)MySQLを開始

コマンドプロンプトでMySQLを開始します。本記事では、サービスに登録せずに、コマンドからMySQLを起動します。(5)と同じく、mysqldが入っているフォルダまで移動し、以下のコマンドを入力します。

> mysqld --console

(7)MySQLに接続

コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを入力します。(5)と同じくmysqlが入っているフォルダまで移動します。

>mysql -u root

(8)簡単な動作確認

「show databases;」などのコマンドを入力して、データベース一覧が表示されればインストールがうまくいっていると思われます。
mysql> show databases;
+--------------------+
| Database           |
+--------------------+
| information_schema |
| mysql              |
| performance_schema |
| sys                |
+--------------------+
4 rows in set (0.10 sec)

※以下のサイトを参考にしました。あわせてご覧ください。